名古屋大学多元数理科学研究科~合格体験記~ 2020.08.02

今回は、名古屋大学多元数理科学研究科の合格体験記を綴っていく!

簡単に自己紹介を…

出身大学はFラン大学の工学部である。そして今現在、フリーターである。!?フリータって?と思う方もいるかもしれないが、大学在学中に2回院試に落ちた結果である(詳しくは後程)

 

私が名古屋大学の院を受験しようと思ったのは、大学3年の4月辺りである。理由としては数学の研究がしてみたかったのもあるが、学歴コンプレックスの解消のた(ry

まぁ、そんなこんなで受験勉強を開始したわけである。とりあえず過去問を軽く分析した結果、多元数理は午前に4問、午後に4問の計8題を解く必要がある。「線形代数」「微分積分」「複素関数」「集合・位相」の4分野が出題範囲であり、

午前の部は、「線形代数」2問と「微分積分」2問の出題。

午後の部は、「線形代数」「微分積分」「複素関数」「集合・位相空間」の各1題ずつ。

 

線形代数…行列の対角化、kerf, Imfの次元を求める問題、表現行列を求めるが多くみられるが、全体から満遍なく出ている印象がある。

 

微分積分…重積分、連鎖律、ε-δ論法、各点収束、一様収束、2変数関数の極値問題に関する問題がよく出題されている。特に、重積分と連鎖律はほぼ毎年出題されている。

 

複素関数…留数定理を用いて積分の値を求めさせる問題が大半であった。一部例外がある(例えば2013年度の2次募集)

 

集合・位相…殆どが位相空間からの出題で、特に距離空間に関する問題が若干多かった印象がある。そこまで凝った問題は出題されず、教科書に載っている定理の証明がそのまま出されることもあった。集合論の出題も過去にあったが、かなり稀だと思われ。

 

私が使用した参考書としては、

 

www.amazon.co.jp

www.amazon.co.jp

 

複素関数は、

www.amazon.co.jp

www.amazon.co.jp

 特に、↑の参考書は複素関数以外に、線形代数微分積分についても載っているのでお勧め。

 

集合位相は、

www.amazon.co.jp

を読んで基本的な定理の証明を復習しました。この本に載っている定理がそのまま試験に出たこともあった。

 

そして一番重要なことは、過去問演習である。自分は新しいものから10年分くらい遡って解いた。解いてみた感想は、解ける年は満点に近い点数がとれるが、解けない年は半分も解けない。つまり難易度のばらつきが激しいということである。また、過去問を解くことで基礎が抜けていたり、抜けている知識があったりと意外な発見があるので、是非1度解いていただきたい。

 

 1人で解いてるとわからない問題にぶち当たったときに困ることが多々ある。そこで、自分より優秀な人と組んで、勉強するのが理想的。しかし、私が在籍している大学はFラン大学なので、そのような相手が見つかるはずもない。言うまでもないが、Fラン大では、大学院を受験する人自体かなりマイナーな存在である。そんなこんなで、1人寂しく院試の勉強を進めていきました。2~3人でやると精神面の観点から勉強に負担が減ります。

 

  前述した通り、私は計3回多元数理を受けたわけだが、取り敢えず2021年度の入試について述べる!

2020年はコロナウイルスの影響で試験要領が変更となった。通常は、AM9:00~12:00とPM13:00~16:00の計2回試験を行うことになっているが、今年は、ZOOMを使った口述試験に変更となり、しかも制限時間は20分!!

受験本番の10日前くらいに変更となったので、今の今まで過去問を解いていた意味が殆どなくなってしまった(笑)

  院試本番は8/02の14:30からあり、自分の部屋で試験を受けました。自室にクーラーがないため、サウナのような部屋で受験することになってしまった。いざ試験が始まると、画面に面接官が1人映っていて、面接官が出題した問題に対して、紙に書いたり、口頭で答えたりしていくスタイルだった。出題された問題は次の4問である。

 

【第1問】

0でないr個のベクトルX_1,…,X_rがたがいに直交しているとき、X_1,…,X_rが線形独立であることを示せ。

 これは一瞬戸惑いましたが、冷静になって考えてみたら解けました。

詳しく解答しようとしたのですが、面接官の方は方針があっていれば良いと仰ってて、そこまで厳密性は求められませんでした。

 

【第2問】

f:R→Rを連続写像とする。この時UをRの開集合とすると、f(U)はRの開集合となるか?

これは全く方針が浮かばず、すぐパスしました。

 

【第3問】

z=x+iy (x,y∈R)とする。この時、α,βを複素定数としたとき、αx+βyが正則となるためのα、βに関する条件を求めよ。

この時、なんとなくコーシー・リーマンの関係式を使うことはわかりました。しかし第2問目が解けなくて軽くパニックになっていたため、見当外れなことをやっていました。第4問目が解けた後冷静に考えてみると、すんなり解くことができました。

 

【第4問目】

f(x)=xsin(1/x) (x≠0) f(x)=0 (x=0)としたとき、

・fのx=0での微分可能性

・x=0での微分係数

・f’は、x=0で連続か?

の3つを問われました。この問題に関しては何も迷うことなく解くことができました。

 

結局第2問目は分からず仕舞いでしたが、結果的に4問中3問解くことができました。

しかし、あまりに出題された問題が易しすぎたため、満点取らないと受からないんじゃないかという不安感に襲われました。試験が終わって、これで落ちたら後期受ければいいやと軽く考えていましたが、いい加減院試という呪縛から解放されたかったので、心の底から受かってほしいと思いました。取り敢えず、パチンコに行ってリラックスしてきました(笑)

 合格発表が試験の翌日(8/3 PM12:00)にHPにて公開だったので、発表前夜はほとんど眠れませんでした。12:00くらいにHPを見たものの、番号が掲示されておらず、結局14:00過ぎに番号が掲示されました。自分の番号を見つけたときはこの上なくうれしかったです。

 

院試が終わって思ったことを少し書いていこうかなと思います。多元数理は線形代数微分積分に重きを置いているので、線形と微積の基礎がない人はまず受かりません。言い換えれば、線形と微積ができればまず落ちることはないと思っていいでしょう。複素関数に関しては、留数定理が大半なので、そこを重点的に対策すればなんとかなります。集合・位相は、優先度がかなり低いので、対策は後回しで良いです。時間的に余裕が無ければ最悪捨ててしまっても問題ありません。ただし、集合・位相の基礎が無いと、院に入った後にかなり苦労するので、院試が終わった後にじっくり基礎を固めるようにしてください。

 今後は、院に入ってから困らないよう自分の専門性を高めることを目標に勉強していくつもりです。院試に受かることは悪魔で通過点なので…。とはいえ、息抜きは適度にしていくつもりです(笑)こんな拙い文章をここまで見てくださった方に感謝申し上げます。余力があれば過去に2回多元数理に落ちた話をしていこうかなと思います。